土夜の摩天楼

愛に溺れてオーバードーズ

中間淳太と重岡大毅の相反するアイドル性

ジャニーズWESTのなかで最も何も無い、*1いや何も無いからこそアイドル向きだと言われるこの2人のアイドル性の真逆さと似通ったところについて少し考えてみました。


私は淳太くんが作り上げた完璧なアイドル像が好きです。ここでいうアイドル像とは努力や苦労によって作られた誇れる特技やセールスポイントやキャラだったり、天性の才能の数々を積み上げて出来た像のことを指します。それはスイッチで切り替えるものでもなくその人それぞれの個性や特技の結集であり、決して虚像では無い。私は淳太くんがアイドルとしての使命を完璧にこなしているところが好きだけれど、実際のところ“中間淳太”は人としても非の打ち所が無いのだと思います。

多分私が好きな「アイドル中間淳太」と「人間としての中間淳太」はほとんど変わらない。




淳太くんをコンサートで間近に見ても、存在を直に感じてしまっても変わらずアイドルのままでいてくれるのはきっとそこからきてるのではないでしょうか?淳太くん本人も言ってたけれど彼にはアイドルのオンオフが無い。というかアイドルと人間の境目がなく地で輝きを発するタイプ。淳太くん自身の人が良いから中間淳太がアイドルをやってるというよりかは中間淳太のままアイドルが出来ちゃったという感じでしょうか。Allways自然体アイドルのままで生きてる。


ここが、同じくアイドル向きだと言われる重岡くんと真逆なところだと思う。

Q.アイドルオーラをどう理解?
俺は考えがひねくれてるからなぁ。ここは笑えばいいんでしょって笑うことができないかも。撮影でもステージでも。急にある時、形だけの笑顔がすごく嫌になった。もちろんそれでも届くとは思うんだけど、ウソの笑顔は嫌だなと。それこそアイドルには笑ってるというイメージがあるけど、何かぎこちない時もあったで、俺。
オーラはどうコントロールしてる?
普段意識してないからなぁ。もちろんステージの上では別ですよ。俺、音楽掛かったら笑えるんで。スポーツ選手でいうゾーンみたいなものを持ってて、そういうスイッチが自分の中にあるんですよ。説明できないけど。

(TVfanCROSS 2016年11月号より引用)

彼はアイドルスイッチを努力でオンし続けるタイプなのではないかと思う。切り替えが上手いのでプロ意識が高いとも言われる。意図的にプライベート、いわばアイドルとしてのスイッチオフしてる場面をあまり明かさずファンに夢を描かせてくれる。夢を与えるアイドルと夢を見るファンという近すぎてはいけない関係の中、程よい理想的な距離感を保つ。そのプロ意識の高さと裏でのストイックさ、真面目さだったりのギャップがより一層表の輝かしいアイドルとしての顔や魅力を際立たせるというまさにお手本のようなアイドル性。努力は見せるもんじゃなくて人知れず励む。本来のアイドルってそういうもんだと私は思っている。そもそも元来の日本のアイドルは大方皆スイッチタイプだと思うし、そういうプロ意識が高いと言われる名高いアイドルに憧れてきた重岡くんらしい性質だと思う。日本人がイメージするTHEアイドルというパブリックイメージが重岡くんには備わっている気がする。だからジャニーズWESTの有無を言わせないセンター像として名を上げ続けているのであろう。
ではひたすらにアイドルにアイドルを追い求めアイドルにリアルなんて要らない見たくないわという私が、何故己の人生をアイドルに捧げ全うし我儘な理想を叶えてくれる唯一のメンバー重岡君の担当ではないのか?


古来の日本アイドルの鏡重岡くんの傍ら、淳太くんは非常に新しいスタイルのアイドルだと思う。プライベートは謎に包みファンに夢を見させる偶像というアイドルの定説を覆し、数々の淳太くんならではの伝説を作りあげてきた。ファンとペアルックがしたい!なんてアラサーアイドルにしては可愛すぎる提案をしてきたり、「28歳までに彼女作ります」なんてアイドルの恋などというタブーな案件*2をラジオで公言するなど、基本オープンで嘘も吐かない真っ直ぐな性格だということもありアイドルとしてギリギリの所を攻めてくる。だから淳太くんを応援していて驚きと新鮮みに飢えることなんてないしとにかく見ていて飽きない。そんな淳太くんは遠い存在であるファンにも一人ひとり丁寧に手を差し伸べ、近しい関係を持ちたがる。遥か上の存在だったアイドルが自ら下に降りてきて遠すぎず近すぎずの距離を作ってくれるのである。ここまでくると淳太くんという1人の人間自体が筒抜け過ぎて好き放題夢を見る余地がなくつまらないのではないか?と思ってしまうが、しかし肝心な尻尾までは掴ませてくれないので振り回される。ただ先ほどのような隠された部分に夢を抱かせる重岡くんとは違い、彼の言動や思考はどこからくるものであろうか由縁を知りたいというオカルト的なものに近い感覚にあると思う。それは一種の信仰心でもあろうか。彼のピュアさの真髄や神秘を解明しようともがき探る。そこが彼を応援していて1番楽しい余白であると私は思う。掴めそうで掴めない淳太くんの魅力の真相解明に駆られてしまい知らず知らずのうちに淳太くんを目で追ってたとか目が離せなくなって好きになってたなんていう中間担が数々誕生しているのかもしれない。そんな淳太くんの新たな中間淳太伝説を発見し見届けるためにオタク活動してるところ、私はあります。ある程度オープンだからこそ安心、信頼してまだ見ぬ魅力に振り回されることが出来る。


色が無いからこそのスタンダードなアイドルの二人。一見似てるようだが実は正反対な輝き方をしている。人一倍仕事に対するプロ意識が高く、考えも似ているこの2人が子供のような笑顔を見せてじゃれ合う姿を見るととてつもなく愛しくなるのだ。理想のアイドルと想定外のアイドル。似てるようで正反対の二種のアイドルがいま私には美味しくてたまらない。嗚呼アイドルって素晴らしい、なんてそんな単純明快なことを彼らはしみじみ思わせてくれる。カタチは違えどまさに天性のアイドルであるのだ。



淳太くんは磨けば光るダイヤの原石で、重岡くんは意思で動かす操り人形みたいだと私は思う。生まれながらのアイドルと、なるべくしてアイドルになったアイドルはどちらも丹精な努力によってスーパーアイドルになりうるのであ〜る。《終》

*1:一発めぇメイキングノリ

*2:メンバーに淳太はモテないモテないと煽てられムキになってした発言です。ちなみにファンにも恋の行方を心配されるような愛らしいキャラクターの故、半ばネタで半ば本気。